オリジナル・ウクレレ作りに挑戦しよう!【1. 材質・下準備編】
最近のウクレレ界ではオリジナル・ウクレレがかなりの盛り上がりを見せています。
あなたも世界に1本のオリジナルウクレレを作ってみませんか?
自作ウクレレの魅力
ギターの展示会でもウクレレの出品が全体の45%以上に膨れ上がり、個人工房から大手ワークス、海外企業に至るまで専用弦の開発と共に華やかさを競っています。
そんな中、ユーザーの私たちもウクレレを弾くだけではモノ足りず自作してみたい方も増えています。
そこで今回から自作ウクレレに挑戦ということで、身近な材料で作るちょっとマニアックな製作をご紹介して参ります。
何かの参考になれば幸いです。
デザインしよう
ウクレレのタイプにはピッコロ、ソプラノ、コンサート、テナーと大きく分けて4種類あります。
中でもソプラノが一般的ですが、今回は一番小さなピッコロタイプを作ることにしました。
上の方がソプラノ、下の図面がピッコロです。
だいぶ小さいのがおわかりになりますか。
スケール(弦長)が27㎝でソプラノのチューニングのちょうど1オクターブ上です。
このように原寸大の製作図を作り、型紙をとり材木にアウトラインを書き写して切削加工に役立てます。
材料を探そう
ウクレレに使用する材料はフォークギターと比べれば半分以下で作ることができます。
今回は比較的身近な材料でパーツを構成してゆきます。
職場が木工系なので端材なども使います。
- ネック:棒状のラワン材を積層(せきそう)する
- フレットボード・ブリッジ:ローズウッド(端材)
- ボディ:スパニッシュシダー(3年前に材木店から仕入れてあったもの)
木材についてはこのくらいです。
弦や樹脂部品は後ほど説明します。
各パーツの下準備(ネック編)
細角ラワン材をヘッドからボディの接続部分までの長さに3本切り、接着面をサンドペーパーで研いでからタイト接着剤を指で塗布して貼り合わせ、クランプでしっかり締め込みます。
ここで注意するのは底面はフレットボードが着くので接着するときに面を合わせておくことです。
上面は乾燥後にカンナで平らに削ります。
24時間後にヒール用のブロックをさらに接着して、ヘッド部分をノコギリで角度を付けて切り出せばネックの下準備は完成です。
少し加工が進んだものになりますが、おわかり頂けるでしょうか。
次回はネックの切削加工の様子をもう少し詳しくご紹介いたします。
お楽しみに。
ライタープロフィール
アマチュア楽器製作家
クマパパ
中古エレキギターの改造やリペアーから始まり、現在はアコースティックギターやウクレレのオリジナルに没頭している。
夫婦でボサノバを歌っている。
職業は、工房Wood Wham Teckを立ち上げ、主に木製のケースや修理と、流通関連の企業内で輸送や輸出梱包の作業もしている。