子ども用のバイオリンの選び方。サイズやチェック方法
今日は子ども用サイズのバイオリン、通称「分数バイオリン」についてご紹介します。
バイオリンはピアノのなどの楽器と違い、体に楽器の大きさがあってないと正しい弾き方が身に付かないだけではなく、成長盛りの体を傷めてしまうことにもなります。
なので、体の大きさに合わせたバイオリンを使うことはとても大切なこと。
ぜひ正しい分数バイオリンの選び方を知って、お子さんに最適な大きさの楽器を用意してあげましょう!
もくじ
バイオリンの大きさは全部で6種類!
まずはバイオリンのサイズとそれに応じた身長目安をご紹介します。
- 1/16サイズ→105㎝以下のお子さん用
- 1/10サイズ→105~110㎝のお子さん用
- 1/8サイズ→110~115㎝のお子さん用
- 1/4サイズ→115~125㎝のお子さん用
- 1/2サイズ→125~135㎝のお子さん用
- 3/4サイズ→135~145㎝のお子さん用
- 4/4サイズ(別名:フルサイズ)→成人用
これらはあくまで目安ですが、まずは基本知識として知っておくと良いでしょう。
そして目安をもとに大体のサイズにあたりをつけたら、その次はお子さんの腕の長さや手の大きさなどが楽器に合うかも見ていく必要があります。
身長のつぎにチェックするのは、腕の長さ!
身長でだいたいの楽器サイズに目星をつけたら、楽器店に行くなどして実際にバイオリンを構えさせてもらいましょう。
その際のチェックポイントは、
- バイオリンを正しく構えた状態で、左手でスクロールを握れるか
- 弓を弓先まで使えるか
この2つです。
まず1つ目の「バイオリンを構えた状態でスクロールを握る」ですが、まずスクロールとはこの部分のことです。↓
ここをバイオリンを構えながら左手で握れるかどうかを見ましょう。↓
この時に、届かない、届くけど握れない場合は、↓
お子さんの体に対して楽器が大きすぎということです。
1サイズ小さい楽器でもう一度試してみましょう。
また、反対に余裕で握れる、という時も要チェック!
こういう風に(↓)スクロールを握った時、左ひじあたりにたくさん余裕がある(曲がっている)場合は、
腕の長さが余っていると言えます。
もう1サイズ大きい楽器を試してみてください。
弓の長さが腕の長さに会っているかもチェック!
次は弓の長さがお子さんの腕にあっているかをみていきましょう。
弓の長さのチェックの仕方は、弓の先を↓
弦の上におき↓
腕が余るか余らないか、足りるか足りないかがチェックポイントです。
ちなみにこの時ももちろん正しい構え、角度で弓を弦の上に置くのが大切ですね。
弓の持ち方は↓
弓を弦にあてる角度です。
白い板と黒い板の真ん中を、平行になるように↓
この状態で、お子さんはそのサイズの弓を使えそうかどうかをチェックしてください。
ちなみに、楽器購入時点で弓の一番先まで正しく弦の上におけなかったとしても、弓先5㎝程度の問題でしたら、私はそのサイズの楽器購入をオススメしています。
なぜなら、お子さんはすぐに大きくなっていくからです。
そして、腕の長さが足りなくて使えない弓先部分は、体がもう少し大きくなるまで使わなければいいだけですから。
人によっては、手の大きさや骨格の大きさもチェックします
私がいつも生徒さんの楽器購入の際にチェックするポイントは、基本的に上記の「スクロールを握れるか」「弓先まで使えるか」の2点だけなんですが、人によってはもう少し細かくチェックする必要があります。
例えば、手だけが極端に小さいお子さんの場合、楽器を構えるための腕の長さは足りていても、弦を指で押さえようとすると手の大きさ&指の長さが足りなくて苦労することもあります。
また、極端に体格がいい、もしくは華奢なお子さんの場合も腕の長さだけでなく、楽器を構えた時のフィット感を大事にしましょう。
その方がお子さんの体に余計な負担がかかりません。
最終的には専門家の意見も聞いて決めよう!
さていろいろ書いてきましたが、結局一番大切なことは「専門家の生の意見を聞いてみる!」これです。
大事なお子さんに持たす楽器ですからね、せっかく買ったのに「実際に弾いてみたら、めっちゃ弾きにくい……」ってことになると悲しいじゃないですか、お子さんも親御さんも。
なので、きちんと専門家にお子さんの腕の長さやら体格やらを見てもらって助言をもらうのが一番いいと思います。
ちなみに、すでに特定の先生にバイオリンを習っている、もしくは習う予定があるのなら、先生の方から頃合いを見て「このサイズの楽器を探してきてください」とおっしゃるでしょうし、まだ特定の先生についていないのなら楽器店の人に見てもらうのがオススメです。
でも、やっぱり一番いいのはまず先に習う先生を決めて、その先生の意見をもとに楽器を買うことですね。
なぜなら、先生によって分数バイオリンに対する考え方が全然違うからです。
子どもに持たせる分数バイオリンの考え方は人それぞれ
これは本当にバイオリンの先生あるあるなんですが、先生によって分数バイオリンに対する考え方はまったくちがいます。
「子どもなんてすぐ大きくなるんだから、少し大きめの楽器を買うのがオススメ!その方が指を開く練習にもなるから」っておっしゃる先生もいれば、「楽器はあえて小さめ、もしくはジャストサイズの楽器にしましょう!その方が体に負担が少なく、練習もしやすいわよ」っておっしゃる先生もいます。
これはどちらが正しいとか正しくないとかではないです。
どちらも正論です。
なのでお子さんの分数バイオリン選びは、教わる先生の意見をもとに選ぶのが一番。
それをしっかり覚えておきましょう。
ライタープロフィール
音楽教室運営
箕面市バイオリン&リトミック教室ドルチェ
大阪府出身。
4歳よりバイオリン、5歳よりピアノを始める。
単身上京して、桐朋学園女子高等学校音楽科へ進学。
その後、桐朋学園大学音楽学部に進み、卒業。
学生時代には、積極的に国内外のコンクールや音楽祭に参加。
(霧島国際音楽祭、ウィーン国立音楽院夏季セミナー、モーツァルテウム音楽院夏季セミナーなど)その他にも多数のオーケストラ活動や室内楽も経験。
幼少の頃、母や先生の求めるレベルが高かったあまり、努力をしてもなかなか褒められず、認められずの苦しい日々を送った経験をもとに、「まず褒めて、認めて、伸ばしていく!」がレッスンの基本方針。
また、「子どもたちをより良い道に導くためには、バイオリン技術、音楽知識のほかにも、子どもに対する知識もしっかり深めておきたい!」と思い、自宅教室とカワイ音楽教室で指導しながら、保育士資格を独学で、幼稚園教諭免許を通信制大学で取得。
その後リトミックも学び、小さい子にも伝わりやすい音楽指導法を研究。
NPO法人日本こども教育センターリトミック認定講師資格を取得。
自宅教室の生徒数が増えたことにより、カワイ音楽教室を退職。
現在は、自宅教室で2歳から大人の方までのバイオリンとリトミックのレッスンを行い、『誰かに褒めてもらえる、認めてもらえる』体験を生徒さんに!をモットーに ・自由に音楽を楽しめる基礎力を育てる! ・自分の演奏を好きでいられる自信を育てる!
!・自分で自分を育てていける応用力を育てる! を理念として、日々楽しく丁寧なレッスンを行う。
・教室ホームページ:
・教室ブログ(バイオリン用)
http://2514cf59134ccd97.lolipop.jp/BLOG/
・教室ブログ(リトミック用)
http://ameblo.jp/monaka83/entry-11873625627.html
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